家の価格をどう決める?売りやすい家のポイント

 昨今、うなぎ上りに好景気だったオースティンの不動産市場ですが、FRBの金利の引き上げと共に、買い控えが目立ち、今までの様に、一軒の売り家に対して、一日で何件ものオファーが重なるなんて事も少なくなってきました。徐々に、バイヤーズマーケットに変わってくるとの予測が出ている今、今一度、家を売る際、価値をどう決定づけるのか、売りやすい家のポイントをまとめていきたいと思います。

 まず、家の売却をする際、売却価格を決定するに辺り、どのような条件で価格を決めるのでしょうか。適正価格は、非常に重要なキーポイントであり、バイヤー達の一番のフォーカスポイントにもなります。もちろん、アメリカの一般的な不動産ウェブサイトである、Zillowやrealtor.comなどで、大体の値段を把握することは可能です。ここでは、最近売却された類似物件(同じエリアの、同じぐらいの広さ、間取りを持つ家)と比較し、査定価格を出します。例えば、最近売却された1台分のガレージしかないAという家に対し、2台分のガレージを持つBという家の方が付加価値が高い。という具合で大まかな価格を打ち出しています。

家の価値を査定するにおいてのポイント

一般的な特性

  1. サイズの詳細: 実際建物の広さ、部屋、寝室、バスルームの数といった間取り
  2. ガレージと私道: ガレージが収容できる車の数、ドライブウェイの状態、および私道の状態
  3. 一般的な評価: 家が近隣の基準に準拠しているかどうか、全体的の状態

インテリア特性

  1. 空調システム: ACの種類と状態
  2. 床: 材料と状態
  3. 壁: 材料と条件
  4. トリム: 材料と条件
  5. 電化製品: 冷蔵庫、レンジ、オーブン、食器洗い機などの電化製品の存在
  6. エネルギー効率の高い機能: 断熱材の状態、タンクレス給湯器や、太陽パネルなど、エコに準じているかという所に更なる付加価値が加算されます。

外形特性

  1. 外壁: 材料と条件
  2. 屋根: 屋根の種類、材質、および状態
  3. 窓: 窓の種類、スクリーンや断熱材の存在
  4. 屋外アメニティ: プール、デック、屋外キッチンや、屋外暖炉、またはその他のアメニティの存在

基礎と屋根裏部屋

  1. 基礎: 基礎の種類と条件
  2. 地下室: 地下室有無や完成しているか未完成か
  3. 屋根裏部屋: 屋根裏部屋が完成したか未完成か

ロケーション・ロケーション・ロケーション

もちろん、ロケーションは一番重要です。こと、オースティンに関しては、目まぐるしい発展とともに、以前は閑散としていた場所も、突如大きな商業施設が出来たり、会社が建ったりなど、急に栄えて、便利になったり、地価がグッと上がったりする事は多々あります。また、もう一つの重要な要素としては、学区です。学区によって、教育の手厚さが大きく左右され、住んでいる地域によって振り分けられる学校が決まっているので、こと、義務教育が12年間のアメリカにおいての学校(学区)選びは非常に慎重になります。

家を最大限に魅力的にする

 これに関しては、万国共通ですが、やはり水回りの充実です。

アップグレードされた美しいキッチンやバスルームは買い手側の心を動かします。また、新しい屋根や、エアコン、基礎など、高額な修理が必要なものに対し、新しい状態であることも、家を買う上で大きな魅力となってきます。

 逆に、プールについては、家の価値を引き上げるものにはならない可能性があります。メンテナンスにお金が掛かる事や、小さすぎるお子さんやペットをお持ちのバイヤーからは、安全面を考慮して敬遠される可能性もあります。もちろん、逆にプール付きの家と限定しているバイヤーも居ますが、高額をかけてプールを付ける工事をしたとしても、それに対しての付加価値はあまりつかないと考えた方が良さそうです。

 家を売る事が決まって、慌てて、売る為に、リノベーションするという事をよく耳にしますが、まさに今のように市場がスローになったタイミングだからこそ、将来を見据えて、リノベーションをして、十分に快適さを楽しんだ後で、市場が良いタイミングで売りに出すというのが理想です。

大まかなリノベーションコストとそのプロジェクトに関しての返戻率